未 は 信頼を第一に誠実に努める年

「未」は「昧」(まい:「暗い」の意)で、植物が鬱蒼と茂って暗く覆うことを意味し、

また「味」(み:「あじ」の意味)であるとも解釈され、果実が熟して滋味が生じた状態を

表しているともされますが、「未」の訓読みは「いまだ」であり、滋味は生じつつもいまだ

味わう程ではなく、「口」を加えて始めて「味」となることから成熟(成長発展)にはもう

暫く時を要すると言えます。

すなわち寒中に種(子)が根(丑)を出し土中の養分を吸収し芽を伸ばす為にうごめき(寅)

やがて春になると地面から顔を覗かせ(卯)枝葉を増やし(辰)夏には幹を太くし大樹となり(巳)、

花を咲かせ受粉し(午)実を作る(未)訳ですが、前述した通りまだ味わうには少し早く熟すのを

待つといったところであり、社会に当てはめて言えば、大志を抱き只管に努力し成果が現れるも、

やがて壁にぶつかり、臨機応変に対応しながら模索をし、二次的産物(更なる飛躍)の兆候が見え

出した頃と言えます。

成功を支えるのは努力と信頼です。せっかく成功を収めても世間からの信頼を失えば地盤は揺るぎ

失墜し兼ねません。更なる発展を実現する為にも何事にも誠実に対応しましょう。また前述した通り、

「未」は「いまだ○○ない」という形で用いられ否定の意味を持つ文字であります。「味わう」には

まだ早いということからも結果を急ぐのではなく、信頼を得るためにも細心の注意を払うことが求め

られるでしょう。

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